Starting
Starting
by Paul Eldrid
V.1.0

Preamble
初めに:どのような艇で、またレースであろうと、スタートの戦略は非常に重要になって来ます。
スタート前に情報の整理をする十分な時間を設け、またクルー全員がその戦略を深く理解できていなければ、良いスタートは切れません。
また様々なチームがそれぞれ戦略を持ち、またセーラーも各個人ごとに自分考えを持っています。
以下にまとめてあるのは弊社のセーラーが行っている基本的な戦略であり、皆さまにとっても参考になるものと期待しています。
しかし重要なのは実際に練習を繰り返し、その結果の反省を繰り返していく事です。
学びとは実際に行ってみて、初めて分かることなのです。
Pre – Preparation = Information
- 天候
- 今日の予報はどうなっているか?
- 現在の風のシフトは、振れているのか、安定しているのか?
- 風の強弱に増減はあるのか? 潮の流れはあるか?
- 艇のセッテイング
- :海況に合わせた艇のセッテイングとセール選択はなされているか?
- レース前には機関の停止を確認。
- そして艇に対して深い理解を!スピードビルドの感覚をつかみ、タックやジャイブにかかる時間を短縮しましょう。
- チーム構成
- :役割分担は適正か?時間は誰が読み、距離は誰が読み、そして戦略は誰が決めるのか?
- 相手チームの考察
- それは誰なのか、彼らの戦略はどうなのか?
- 彼らの強みと弱み、そしてスタートのスタイルはどうなのか?
- 参考サイト
そのレースをどのようなコース引きで走るかの戦略が決まれば、どこからスタートするべきかはおのずと決まってきます。
Pre – Preparation = Information
- 地理的状況
- その土地の地形、深さや潮等のローカル情報等の収集。
- レイライン
- レイラインはスタートマニューバーを行うべき海面の位置と、逆に危険な場所を示します。
- 戦略
- 最初のレグはどう走るのか?またその後はどうするのか?
- コース
- 最も早くフィニッシュする事だけを考えた場合、どのようなコースを引くのか?
スタートラインの分析(情報の分析)
スタート海面の状況を図形的にイメージする。
- TWD
- 真風向をとる。風に船を立てると、どこを向くのか?。
- ラインアイングル
- スタートラインの角度をとる。ラインを流し、どこを艇が向くのか確かめる。
- ラインの長さ
- 1つのエンドから逆エンドまで走るには、どれだけかかるのか?
- 風の振れ
- TWDとラインアングルから、風の振れを計算する。
ピンエンドで艇を風位に立てながら本部船を見る。
これにより、視覚的なイメージとして風の振れを見る事が出来る。
- TWDとラインアングルから、風の振れを計算する。
- レイライン
- 本部船、ピンエンド両方でのレイラインを描く。
- 危険ゾーン
- レイラインの外側は危険ゾーンとなります。また離れすぎて間に合わない所も危険ゾーンです。

得た情報を収集し、スタート海面を図形としてイメージする事により、悪いスタートを切る可能性は減ります。

風が振れている場合は危険ゾーンを特定します。– これらの場所は総じて混戦となります。
有利エンド付近から出るに越したことはありませんが、落ち着いてやりましょう。

風上航で重要な事は以下にまとめてあります。
–風が振れている時の有利エンドのメリットは非常に分かりやすく、またバウの並びも分かりやすいです。
テクニック – 収集した情報をもとに、立てた戦略を実行してみましょう。
- スターボードアプローチ
- ライン上の何処から出たいのか決めます。そこに向けて時間を調整していき、最大の艇速と高さでスタートを切りましょう。
- シェイク&ゴー
- ラインからどれだけ離れているかを基準に、ポジションを決めてください。艇速が無くならないようウエイテイングをし、スタートに合わせて出来るだけ早い艇速でスタートを切りましょう。
- ポートアプローチ
- フリートの下をポートで走りながら隙間を探しましょう。見つけたのならタックを返し、時間と距離を消費していってスタートを切りましょう。ギリギリで返そうとすればするほど、リスクは高くなります。
- ポートタック
- リスクが高く、極端な左振れの時にのみ有効です。タイミングが全てで、スターボードのフリートを避けられる、一瞬の隙を突きましょう。練習を重ねなければならず、結果はビリになるか、ヒーローになるかです。
各シーケンス:スタートに向けてのカウントダウン
- 5 分前
旗を確認し、情報を収集します。どのフリートに対しての旗で、コースはどれなのか?また正確な時間を取りましょう。 - 4 分前
どのよう手法でスタートを切るのか決めましょう。集めた全ての情報を統合した結果、どうスタートをきるのが一番良いでしょうか?また同時にBプランも用意しておいてください。Bプランの方が上手くいくこともあり、またそれがあることにより、どっちつかずの状況を避けられます。 - 3 分前
フリートマネージメントを行います。混んでいる場所を区分けしていき、空いている場所を探し出します(プランA,B問わず)。リスクの高い危険エリアも特定しておきましょう。 - 2 分前
プランAかB、どちらを取るのか選択してください。 - 1 分前
T時間と距離の関係が重要です。出来るだけ早く、また高くスタートを切りましょう。また、加速するために艇の下側にスペースを確保しておきましょう。さらにもし余裕があれば、他艇をはじき出しましょう!
レーシング(スタート後)
- 外から見たらどのような感じでしょうか?フレッシュエアで走れていますか?しっかり上れていますか?
- 相手チームはどこにいるでしょうか?また立てた戦略に沿って走れますか?もし出来てないのなら、その場所からどうするのが一番良いか考えましょう。
- 走らせ方を工夫してみましょう。上して下の艇を見たり、下して他艇にかぶせたり、あるいはVMGモードで走ったりします。
- 戦略に沿って走ってください。
ダメ―ジコントロール
- 悪いスタート
- まずその状況から可能な限り早く抜け出してください。そして新しいラインを引き、すぐに艇速を回復して元の戦略に戻りましょう。
- リコール(個別)
- 素早いリカバリーがここでは重要となってきます。直ちにラインまで戻り、フレッシュな風を得られる場所を探して、元の戦略に戻りましょう。
- ゼネラルリコール
- 何が起こったのかを分析し、その経験を生かしてください。一回得したと考えましょう。
- ブラックフラッグ
- 状況を分析し、そこから学んでください。自分を責めず、もし初めてなら、良い経験になったと考えましょう。
スタートは何度も練習していかなければなりません。
情報を収集し、プランを立てて実行します。
練習すればするほど、上手くなっていきます。
そしてもし一年に一度も OCSをしてい無いようであれば、とても上手くできているのでしょう!
次はさらに磨きをかけていきましょうましょう!